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Vol.85 ワインスキャナー

これが噂の装置
なんだか怪し気な機械ですね

たまにワイン屋さんで「掘り出し物セール!」ってやってますよね?普通 だったらとても買えない年代物のカルトワインが手の届く値段だったりすると、「うーむ、買いたい…でも劣化してたらどうしよう…」という葛藤に悩まされます。

得に激安だったりすると、「もしかして酢になってるのかも〜??」という疑いも深くなってしまいますよね。

【 年代ワインはギャンブル 】

年代物のワインを買うのは一種のギャンブル。オークションで何百万もの値段がついたワインといっても、いざ飲んでみるまでそのボトルが素晴らしく熟成したものなのか、それとも劣化してとても飲めたものではないのか判らないのです。

誰も品質の保証をしていないものにものすごい値がついたりするのですから、ワインって本当にすごい商品ですね。他のものでは考えられないことです。

しかし、科学の力によってこの問題がついに解消されるかもしれません。ワインの酸化状態を調べることが出来る機械が発明されたのです。

【 MRIで酸っぱいワインをチェック 】

最初にこの技術がメディアに報道されたのは2002年の9月。UCデービス校の化学者が医療機器のMRIと同じ技術を応用して、ワインの酸化状態を計ることができるという研究結果 を発表しました。

当時の記事では、「確かにこの技術は酸化状態を検知することが出来るものの、商品の製造費は一億円前後かかり、実用化は難しい」と書かれていました。それが今年、なんと一台500万円程度で製造できるようになったそうです。

【 ついに実用化 】

この試作器を所有するのはニュージャージーのレストランオーナー、ジーン・ムルビル氏。彼はこの技術の将来性に着目して試作器の制作費500万円と、さらに独占使用権をも購入したという。そして会社を設立し、この技術の応用方法を日夜模索中だそうです。

この試作器、銀色のウオータークーラーのような形をしており、上部から逆さまに未開封のワインボトルを入れます。そして強力な磁場でワインを包み、振動値をコンピューターで読み取ります。するとワインボトル内の酢酸値がコンピューター上に表示されるというしくみです。

この装置では1リットルあたりの酢酸値を0.1gまで検出できるそうです。 一般に1リットルあたり1.4g以上酢酸が含まれると、誰が飲んでも酸化してしまった不味いワインであると規定されるそうです。

ムルビル氏は自身のレストラン用のワインの在庫2万本をこの装置に通 し、規定値以上の酢酸が検出されたワインは在庫から除いているそう。さらに一定料金で他のコレクターや、オークションハウスに装置を使用させることも検討中とか。料金は一本あたりいくらになるんでしょうね。

【 劣化ワインよさらば 】

しかしこの装置、あくまでも酢酸値しか検出出来ないのでワインの劣化スキャナーとしてはまだまだ不十分。でも技術的にはさらに多種多様な劣化状態を検出することも可能だそうで、今後の研究成果 が期待されます。

もし品質が確実にチェックできる装置が出来たらすごいことですよね。「昔はワインを開けて酸っぱかったり、コルク臭かったりすることもあったんだって!」なんて言う時代が来るかもしれません。

製造工程や流通 過程で品質をチェックできるようなタイプの製品が出来れば、劣化ワインの問題も少なくなるかも。ワイン店などでも購入出来るくらいの大きさや使い勝手、値段の製品が早く出来ると良いですね。

2005.8.18

 

 




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