♪♪♪ 美味しい楽しいカリフォルニアワイン ♪♪♪
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Vol.53 スタッグスリープのカベルネ
その4:チムニーロック
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Chimney Rockのボトル
Cabernet Sauvignon
Reserve Cabernet Sauvignon
Fletcher
Lyreの枝(右)
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スタッグスリープのカベルネ特集、ラストはチムニーロック(Chimney Rock Winery)をご紹介したいと思います。 本日のお勧めワイン:
【 江川さんも持っている 】 今回ご紹介するチムニーロック、なにげにご存じの方が多いのでは無いでしょうか?というのもチムニーロックは以前江川卓氏がテレビの特番で訪れていた所なのです。 ゴルフ対決をして勝ったらチムニーロックの畑の一部をもらえるという企画で江川氏は見事勝利。畑に「江川さんの葡萄」という看板を立ててもらっていました。私もこの番組は「畑もらえるなんていいな〜。」と指をくわえて見ていたので印象に残っています。 【 冷蔵庫にはコーラでなくてペプシでしょうか? 】 チムニーロックのワイナリーの設立は1980年。元ペプシインターナショナル取締役のシェルドン&ステラ・ウィルソン夫妻がスタッグスリープのチムニーロックゴルフコースを購入したのが始まりです。 ウィルソン夫妻は元南アフリカ在住。ワインを育てるのに最高の土地を求め、南アフリカから始まりフランス、そしてナパと世界中を探し歩いて見つけたのがスタッグス・リープの畑でした。 【 ゴルフ場が葡萄畑に 】 18ホールあったゴルフ場のうち9ホールをブルドーザーで掘り起こし、赤と白両方の品種を植えました。(この時残した9ホールが江川氏がプレーした場所です。現在はこのゴルフ場も葡萄畑になっています。)そして思い出の地南アフリカのワイナリーを思わせるようなケープ・ダッチ・スタイルのワイナリーを建設します。 1984年にファーストビンテージをリリース。1987年にはダグラス・フレッチャー氏をワインメーカーに迎え、全てが順風満帆かと思ったころになんとフィロキセラで畑の木が壊滅してしまいます。 【 悲劇が転機 】 しかしここでくじけずこの悲劇を転機に変えたのが、畑にこだわるワインメーカーダグラス・フレッチャー氏です。フレッチャー氏はこの機会に栽培方法を徹底的に検討し直し、1から畑を作り直そう思い立ちます。その結果 完成したのが彼の名前のついた「フレッチャー・ライア(フレッチャーの竪琴)」と呼ばれる栽培方法です。 通常は左右対象に葡萄のつたを這わせる所、これは全ての葡萄に均等に日光が当たるようにあえて左右不対象につたを這わせる方法。チムニーロックの葡萄は全て北側の枝が南側より高くなっています。 「素晴しいワインを作るにはテロワール(土地の風土、気候)はもちろん大切ですが、最も重要なのは全ての葡萄を最適のサイズで均等に実らせることです。」とフレッチャー氏は語っています。 【 気品あふれるカベルネ 】 彼のこだわりがつまった葡萄から作られたカベルネは本当に素晴しくエレガントで美味しいです。あるとき50種類程のワインを一日で試飲したことがあったのですが、その中にあってもチムニーロックのカベルネはダントツ1位 で美味しかったのを覚えています。 2001 Chimney Rock Cabernet Sauvignon Stags Leap District ($48)はスムーズで洗礼された印象。熟したプラム、ブラックベリー、カシス、バニラ、杉、スパイス。長くスムーズなフィニッシュ。上品できれいでエレガントなワイン。気品あふれるカベルネです。生産量 13600ケース。 2001 Chimney Rock Cabernet Sauvignon Stags Leap Districe Reserve ($100)は畑の中の最高の葡萄のセレクション。その年の葡萄の出来によってセレクションが変わるのが特徴。2001年は非常に豊かで複雑、ワイルドベリー、ブラックベリーの完熟果 実。ヘーゼルナッツ、松の実の香り。スムーズでシルクのようなロングフィニッシュ。今でも十分飲みごろですが、10年後にもっと良くなりそうなワイン。生産量 2200ケース。 創立者のシェルドン氏は2001年に85歳で永眠され、ワイナリーは現在イリノイ州のテルラト・ワイン・グループが所有しています。 テルラト・グループはラザフォード・ヒル、そしてアルダーブルックやサンフォードの一部を所有している企業で、世界的な販売ルートも持っています。これから色々な所でチムニーロックを目にする機会が増えるといいですね。 2004.12.23 |
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