♪♪♪ 美味しい楽しいカリフォルニアワイン ♪♪♪
|
Vol.112 真のソノマコースト その2:ハーシュ・ビンヤーズ
|
|
Hirsch Vineyards
Hirsch Estate Pinot Noir |
ソノマコースト特集、第二段はハーシュ・ビンヤード(Hirsch Vineyard)をご紹介したいと思います。 本日のお勧めワイン:
ハーシュ・ビンヤードといえばキスラー、ウイリアムス・セリエム、シドゥーリ、リトライなどなど、そうそうたる顔ぶれのワイナリーが葡萄を買い求める畑。 畑のオーナーはデビット・ハーシュ氏。人と話しているよりも葡萄の世話をしてる方がいい、という寡黙な方。ソノマコーストの中でも古くから良質のピノノアールを生産するパイオニアです。 また、最近では「真のソノマコースト」を「フォートロス・シービュー(Fort-Ross Seaview)」というサブアペレーション(Sub-Appelation)にしようという活動のリーダーにもなっています。ハーシュ氏は誰もが認めるソノマコーストの重鎮です。 【 シイタケからピノへ 】 その昔、ハーシュ氏はサンタクルズでアパレル業を営んでいました。まとまったお金が溜まったので1978年に1100エーカーの土地をソノマコーストに購入。シイタケの栽培をしようと思っていたそうです。 そこに遊びに来た友人、フェルトン・エンパイア・ワイナリーのジョン・ビオガード氏が「ここにピノノアールを植えれば、きっと君は有名になるよ。」と言ったことがきっかけで、葡萄栽培に方向転換。1980年に最初のピノノアールを植えます。 そして1990年代にはキスラーやウイリアムス・セリエムに葡萄を提供するようになります。 【 細切れ畑 】 ハーシュ畑は一枚の広大な畑では無く、細切れの小さなブロックが点在する畑です。1100エーカーという土地の中で葡萄が植えられているのは72エーカーのみ。そのほとんどがピノノアール。そして4エーカー弱だけシャルドネが植えられています。 中にはたったの1エーカーの場所もあるという細かいブロックは、それぞれが全く異なる気候や土壌を持っているそうです。 【 豊富なミネラル 】 ハーシュ畑のピノノアールはぎゅっと締まったベリーの密度と、豊かなミネラル風味が特徴。 ハーシュ氏によればこの特徴は気候や海でも、日中の気温変化の影響でも無く、雨と、手で握りつぶすことが出来るくらいもろい泥板岩のなせる技だといいます。マグネシウムを豊富に含んだ酸性の土壌が天然の酸味を葡萄に与えているのだとか。 太古の海底のミネラル分をたっぷり吸いこんで育った葡萄は一体どんな味がするのでしょうか。 2003 Siduri Pinot Noir Hirsch Vineyard ($43)はアダム&ダイアナ・リ−夫妻が造るワイン。ミディアムルビー色。ワイルドベリー、ブラックチェリーの果 実。複雑で巧みなバランス。エキゾチックなスパイスの香り。輪郭がしっかりとしていてすっとしたフィニッシュ。生産量 115ケース。 2003 Failla Pinot Noir Hirsch Vineyard ($48)はTurley Wine Cellarsのワインメーカー、アレン・ジョーダンの造るワイン。ライトミディアムルビー色のこのワインは一見「薄いのかな?」と思わせますが、見事に期待を裏切ります。ザクロ、りんご、チェリーなどのたっぷり果 汁、ミディアムからフルボディ。ゆるやかなロングフィニッシュ。 2002 Kistler Pinot Noir Hirsch Vineyard ($60)はご存じキスラーのワイン。リリース時の価格は手の届く範囲ですが、市場に出たとたんに値段が2倍3倍に跳ね上がり、さらに在庫を見つけるのも難しいというレアワイン。ブラックラズベリーやカシスの香り。深みと厚みがあり、きりりとした酸味がしっかりとした輪郭を与えています。香り高くロングフィニッシュ。 【 エステート・ワインも 】 さらにハーシュ畑オリジナルのワインもあります。今までずっと葡萄栽培にのみ従事してきたハーシュ氏ですが、周りの勧めもあってついに2002年に自身のワイナリーを立ち上げました。2003年には畑の中にワイナリーも完成。 2003年のボトリング直前まではペイ・ビンヤードのバネッサ・ウォンがワインメーキングのコンサルタントを勤めていましたが、2003年のボトリングから元デイビス・バイナムのマーク・ドハーティがワインメーカーとなっています。 2003 Hirsch Vineyards Estate Pinot Noir ($59.95)はベルベットのような深い色。ダークチェリー、コーラ、ブラックペッパーやエスプレッソの香り。しっかりとしたミネラル風味。スモークや皮の香り。完熟タンニン。シルクのような舌触りのワイン。「まさにハーシュ畑」な個性を持つワイン。生産量 572ケース。 作り手によってどんな違いがうまれるのか、これらのワインをずらっと並べて飲んでみたいですね。 2006.3.10
|
|
|
|
|
NEW!メールマガジン
|
|||
|
ご意見、ご感想お待ちしています♪ 管理人 mimi iijima このサイトの著作権はサイトの管理者にあります。 無断転載はご遠慮ください。 |