♪♪♪ 美味しい楽しいカリフォルニアワイン ♪♪♪
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Vol.63 瓶のくぼみが深いほど高いワイン?
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グラフ1
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プレゼントにもらったワインの値段がいくらなのか、簡単に判る方法があったら便利だと思いませんか?なんとワインボトルの底のくぼみの深さでワインの値段が判る方法をあみだした人がいるのです。 【 方程式で求められます 】 イギリス、ケンブリッジ大学出身のカール・バンクス博士はワインボトルの底にあるへこみの深さからワインの値段を求めることができる方程式を導き出したそうです。その方程式は: ワインの値段=(ミリ単位 でのくぼみの深さ+$6.65)/4.314 ある日、「ワインのくぼみが深いほど高いワイン」という都市伝説について友人と議論していたバンクス博士。「そんなの嘘に決まってる」という友人に対して、「絶対関係ある!」と思った彼はその真偽の程を証明することを決意します。 【 ハイテク計測器を使用 】 自宅に帰って早速準備開始。えんぴつの先にミリ単位 の目盛を付けたオリジナルくぼみ計測器を作成し、それを手にスーパーのワインコーナーへ。棚に陳列されたワインのくぼみを片っ端から測定し、その値段を記録していきました。その結果 がグラフ1です。確かに右肩上がりの相関関係があるように見えますね。 そしてこのデータを元に導きだされたのが先の方程式:ワインの値段=(ミリ単位 でのくぼみの深さ+$6.65)/4.314です。 【 検証してみました 】 試しにそこらへんに転がっている空瓶で計算してみました。1999 Paradigm Cabernet Francのくぼみは約26mm。方程式に当てはめると$7.57。あれ?(本当は$35。)では2002 Melville High Density Syrahのくぼみは約36mm。方程式だと値段は$9.89。むむむ。(本当は$32)。これ間違ってるんじゃないの。 よーく考えると$150のオーパス・ワンは64センチのくぼみが無いとだめということになってしまうではないですか。この方程式、ありえない。と思ったら「この方程式は$10くらいまでのワインにしか通 用しません。」というお断りがありました。 ならば市場調査。スーパーに行って$10以下のワインをさわってみました。結果 は。。。微妙です。同じ値段でも底が真っ平のものもあればしっかりへこんでいるものもある。 【 あのくぼみは一体何? 】 そもそもこのワインのくぼみは何のためにあるのかというと、熟成ワインのオリを集めるためのものだそうです。 ワインが熟成していく過程でタンニンや色素などが固形物のオリとなりワインの底に沈殿していきます。このワインを注ぐ時にオリがグラスに入らないようにするためボトルの底をドーナッツ状にすることにより、そこに溜まったオリが外に出にくくなるようにしているのです。 ということはもともとくぼみは熟成させる高級ワインのためにあるもの。オリが出ない早飲み安ワインにはくぼみはいらないということになりますね。 そういう意味では「ワインのくぼみが無いワイン=安ワイン」という説ならば一理あるかもしれません。でもくぼみの深さと値段の相関関係はもっとデータを集める必要がありそうですね。暇なときにでもやってみようかな。 2005.3.17
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